投稿日:2012年4月12日|カテゴリー:小松圭介
刑事の「現場百遍」ではありませんが、我々も事件の現場に行くことがあります。
刑事事件では、事件の現場で警察官が実況見分調書を作ります。しかし、捜査機関が被告人を有罪にするために作る書類には、基本的には被告人に有利なことは書かれていません。明るかったか暗かったか、人通りが多かったか、など、現地に行ってみなければわからないことがたくさんあります。「午後11時」「駅から歩いて10分」と聞くと人通りもまばらな暗いところという印象を持ちますが、実際に現地に行ってみると近くに大きなマンションがあって仕事帰りのサラリーマンが行き来していたり、月の光で明るかったりするのです。
民事事件でも、日当たりや騒音が問題になっていれば現場を見に行かなければなりません。交通事故では、道路の交通量や交差点の合流の様子を調べなければいけません。
この前も、とある事件の現場を見に行きました。現場の様子を知ること自体が有益でしたし、私の依頼者に有利な事実を発見することができました。
3月は寒い日が続いていましたが、4月に入ってここ数日で一気に暖かく、春らしくなってきました。我々弁護士の仕事は、机の上で書類を読んだり、パソコンで文書を作ったりすることが中心です。しかし、たまに外に出て身体を動かす仕事があるというのもいいことかもしれません。