現在裁判中の方から手紙をもらいました。「自分はやってないので、国選弁護人で充分だろうと思って、弁護士を探さなかった。けれども、裁判が進むにつれて、雲行きが怪しくなってきた。このままではやってないことで刑務所に行くことになるのか心配」という内容です。日本の刑事裁判は、無実の人には必ず無罪判決が出るというほど、甘くはありません。弁護士は誰でも一緒などということはありません。検察は、起訴した以上、よほどのこと――明らかなアリバイがあるとか、無実の客観的な証拠が発見されたというようなこと――がない限り、徹底的に有罪を求めてきますし、無罪の証拠を潰しにかかります。このような検察に対抗して、無罪判決を獲得するのは決して容易なことではありません。弁護士の側にも専門的な知識と技量が要求されるのです。どんな弁護士でも大丈夫だなどということは決してありません。自分の人生を左右する戦いを任せるのですから、弁護人は慎重に選んでください。そして、できるだけ早く選んでください。裁判が進めば進むほどわれわれにできることは少なくなります。

2012-12-20 21:11 | 高野 隆