最近「司法試験の合格者数が多すぎる」「司法修習生の就職口がない」「弁護士自体の仕事が減って収入が減っている」という声が弁護士の間でかなり強く聞こえてきます。実際に日弁連のアンケートの結果を見ると、司法修習生の就職状況は年々悪くなっているようですし、弁護士の収入も10年前よりも低くなっているようです。
「合格者数が多くて質が悪い」という声もあります。「基本的な知識すらない若手法曹が増えた」という声もあります。もちろん批判には真摯に耳を傾けなければいけません。
しかし、この議論を聞いていて、私はいつも不思議に思うのです。法律家が自分たちの仲間になろうとしている人の人数をできるだけ減らしてくれと主張していて、法律家以外の人たちはどのように思うでしょうか。また、自分たちは歓迎されていないということに気付いたときに、有為な人材がこの業界に飛び込んでこようとするでしょうか。
そのことによって一番損をするのは誰なのでしょうか。

2011年11月10日 小松圭介